桜 橋
東京都青梅市二俣尾4-1209付近
それほど頻繁に来ることもないし、来ても対岸の吉野街道を走ることが多いので新旧の景色の対比が思い浮かばないのだけれど、軍畑と二俣尾の中ほどの青梅街道に「桜橋」という橋ができていた。
平成22年(2010)1月23日が開通式だったというから、その後何度か渡っているはずなのだが、今日初めてその存在に気がついた。桜の季節ということで、なにかが私を呼んだのかもしれない。
山肌にしがみつくようにしてうねうねと走っていた旧道の谷側に橋を架けて新道を通し、道幅を広げてカーブをゆるめ、土砂崩れ等の危険からも守ることができるようになったわけだ。
橋の名前に反して周囲に桜はなかったけれど、親柱の橋名表示には桜の花をデザインしたレリーフが飾られていた。
旧道には「東京府馬匹畜産組合聯合会」の銘のある馬の水飲み桶が保存されていた。奥多摩むかし道のたてば茶屋址にもあったものだ。連合会は、昭和2年(1927)に東京の9つの馬匹畜産組合が集まって作られたものだというから、この水飲み場もそれ以降のものということになる。江戸や明治といわず、昭和になってもまだ馬が物流の中心となって活躍していた証しだ。