2013年5月9日(木)

岩井堂観音の岩の上

埼玉県飯能市岩淵746-1

フジ

「浅草・浅草寺観音発祥の地『岩井堂観音』」と書かれた案内の看板は、赤い矢印で「階段下る」と示している。しかし、その横には立派な上り階段。誰がどう見たって登りたくなるでしょ。

入口

階段の上には赤い鳥居とその奥に小さな祠が二つ。神社名は書かれていないが、どうやらその奥の大岩を祀ってあるようだ。ぼんやりしていたら転げ落ちそうなか細い道がその岩の上へと延びている。

頂上に出ると、思いがけなく素晴らしい展望が待っていた。成木川対岸に広がるのどかな山里の風景。その奥には遠く秩父の山並みも見えている。どこかで焚き火をしているのか、立ちのぼる白い煙が谷から湧いてくる雲のように見える(もしかしたら、本当に雲が湧いていたのかも)。石川五右衛門のマネをして、「絶景かな、絶景かな」と見得を切りたい気分だ。

谷側の岩井堂観音へは、断崖絶壁を下りていく。なるほど、これならお堂が崩れて谷に落ち、観音菩薩像が流されたという伝説もあり得る話だと思わせる険しさだった。

岩井堂観音