2013年12月7日(土)

旧岩崎邸撞球室

東京都台東区池之端1-3-45 旧岩崎邸庭園

破風

庭園の片隅から頭巾をかぶったシスの暗黒卿、映画"Star Wars"の悪役Darth Sidiousのような不気味な建物がじっとこちらを睨んでいる。

全体

目の周りを覆っている鱗模様は、何かの祟りで女性がヘビに姿を変える時、体中に鱗が生えてくると言う話を思い起こさせる。

この位置は敷地の北東、つまり鬼門だ。と言うことは、まさに今、鬼が侵入してきたところ、と言う景色なのかな。

あるいは、別のところで洋館の前にシュロの木が立っている景色がHotel Californiaに似ていると書いたけれど、この顔は「あなたはもうここからは一生出られないんだよ」"You can check-out any time you like, but you can never leave!"と呪いの言葉を告げる夜警なのか。

本来なら母屋の中にあるビリヤード室だけを外に出したのは、同じく客人をもてなす施設である、離れの茶室をイメージしているという説がある。でもこのデザインは、ご婦人たちから離れて男衆がちょっと悪巧みをする場所として、荒くれどもが集まる西部劇の酒場にイメージをダブらせて建てたみたいだ。

設計者のコンドルや施主の岩崎久彌の思いはわからないけれど、いろいろなことを想像させてくれる佇まいだ。

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