旧岩崎邸庭園の黄葉
東京都台東区池之端1-3-45
庭園の入口にそびえ立つ推定樹齢400年の大イチョウが、秋の陽を浴びて輝いている。今日は落ち葉の作る黄金の絨毯を期待して訪れたのだが、大きく広げた枝にどっさりと付いた金貨は、まだまだ落ちそうにない。
重要文化財に指定されている明治の洋館も、しばらくは主役の座を明け渡さざるを得ないだろう。誰もがカメラを向ける先は、大イチョウの方だ。
庭ではモミジのまわりに人が集まっている。敷物を広げてお弁当を食べる家族連れや、ベンチでひと息つくカップル。
公園の名前は「旧岩崎邸庭園」となっているけれど、凝った造りの日本庭園や手入れの行きとどいた花壇があるわけでもなく、広々とした芝生が広がるばかり。でも、良く晴れた小春日和には、そんなシンプルな庭で過ごすひとときが楽しい。明治生まれのおじいちゃんと縁側でひなたぼっこをした昔を思い出しながら。