雪の朝
東京都世田谷区喜多見5-27-14 (次大夫堀公園民家園)
雪が降ると民家園に行きたくなる。旅番組かなにかで見た、合掌造りが並ぶ五箇山の雪景色に憧れて疑似体験がしたくなるのか。それとも、雪深い東北の山村で暮らした(かもしれない)祖先の記憶が、DNAの片隅から呼び戻されてくるためなのか。
昨日の東京は大雪だった。積雪27cm(大手町)は戦後4番目、20cmを超える積雪は平成6年(1994)2月以来20年ぶりだそうだ。
一夜明けて今朝は快晴。日射しは暖かく、雪はどんどん溶けていく。写真を撮っているすぐ横で、茅葺き屋根に積もった雪が大きな音を立てて雪崩のように落ちた。なるほどあの大きな屋根には、雪落としの知恵が生かされているんだな。
左の写真は旧城田家、右は旧加藤家。ともに喜多見の旧家で、江戸時代後期に建てられたと推察されている。昔の世田谷は今よりずっと寒くて、毎年こんな雪景色が見られたのかもしれない。暖房や防寒着は今のように十分ではなく、イイ景色だなんて呑気に言ってる場合ではなかったことだろう。時代は違うけれど、あかぎれやしもやけに悩まされた子供時代をほろ苦く思い出す。
城田家の縁先で黄色っぽい花が満開になっていた。それがなんと白梅。純白の雪景色の中ではどんな白もくすんで見える。
※ この一週間後の14日から15日未明にかけても同じく27cmの大雪となり東京は大混乱となりました
(雪の民家園) : むいから民家園(2005/1/1) | 岡本公園民家園(2006/1/22)