2014年3月31日(月)

梅の公園最後の日

東京都青梅市梅郷4-527

梅の公園

プラムポックスウイルス感染防止のため、吉野の梅はほとんど伐られてしまった。最後に残った梅の公園の梅も、今日を最後に伐採されてしまう。

元々は桜の名所になることを狙って名付けられた「吉野村」という地名だが、桜は根付かず、現在の町名は「梅郷」になっている。その名の通り関東でも有数の梅の名所が無くなってしまうのはなんとも惜しい。

紅白

最後の姿を目に焼き付けておこうと、向かい側にある天満公園に上ってみた。紅、白、桃、色とりどりの梅に黄色い山茱萸も混じって美しい錦を広げている。公園ですれ違った人が、「桜でもツツジでも、この後に何を植えるにしたって、これだけの景色を再現するのは並大抵のことじゃないよ。いろんな種類があって、得も言われぬ風情があって、これは梅だからできることなんだよ。」と言っていた。まさにその通り、素晴らしい眺めだ。

尾根の上まで登り反対側から吉野の里を振り返ってみると、かつて白雲がたなびくように見えていた梅林がどこにもない。空き地ばかりがめだつ景色は無惨だ。

ウィルスの潜伏期間を考慮して、伐採後3年間は新しい梅の木を植えることはできない。待ちきれずに家を建てたり、別の用途に転用される土地も少なくないだろう。再開後も、それなりの景観が出来上がるまでには長い年月が必要だ。

吉野梅郷が蘇るのはいつのことになるだろう。いつの日かその時が来て、また訪れることができることを祈りながら待ちたい。

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