大桃の舞台
福島県南会津郡南会津町大桃字居平164
天気にも距離にも関係なく飛んでくるTVやラジオの電波が無かった昔の人は、村々を廻る旅芸人の舞台を心待ちにしたことだろう。一座が来なければ、自分たちで芝居を演じて楽しむこともあった。
大桃の舞台は、そんな農村演劇の舞台として古くから親しまれてきた場所だ。隣の檜枝岐では土地の人が演じる「檜枝岐歌舞伎」が今も伝えられているけれど、大桃で農民自らが演じる習芝居(地芝居)が演じられたのは明治40年までで、以降は他所から芸人を呼ぶ買芝居が上演されてきた。
その伝統は今も引き継がれ、「大桃夢舞台」と銘打ったイベントが毎年8月にこの舞台を使用して開催されている。