2015年3月4日(水)

狛おやじ

東京都港区高輪2-8-2 承教寺

正面

お寺にいる狛犬もどきには面妖なものが多い。実在の動物でないことは、神社にいる狛犬や獅子、龍などと変わらないけれど、中華系なのか印度系なのか、普段見慣れない分この世のものとは思えないその違和感が大きい。

側面

その中でも衝撃的なのがこれ。路上観察学の権威赤瀬川原平は「コマオヤジ」と命名したそうだ。

確かに、団子っ鼻にカイゼル髭をピンと立て、目をひんむいてこちらを睨んでいる様子は、どこかにいそうなおやじ顔。成金おやじか政治家先生か、どっちにしてもあまり良くない輩だろう。

そんなオヤジにお寺の門番をさせて良いものかと心配になるが、背中には羽根のようなものが付いていて、足には蹄がある。ということは、ケンタウロスかペガサスか。遠いギリシャの地からシルクロードを伝って旅するうちに、哀れこんな変わり果てた姿になってしまったのか。

あれこれ考えをめぐらせていたら、頭がくらくらしてきた。

英一蝶の墓 | 二本榎の碑