吉展地蔵尊
東京都荒川区南千住1-59-11 円通寺
前回訪問時に見逃した吉展地蔵尊にお参りしてきた。昭和38年(1963)に起きた「吉展ちゃん誘拐殺人事件」で、吉展ちゃんの遺体が発見された円通寺に建てられている。
宝珠の代わりに子供を抱いた異例のお姿は、吉展ちゃんを供養するために造形されたものだろう。「子供を守る」お地蔵さんの性格が鮮明に表現されている。
子供の顔が洋風というか現代風なので、キリストを抱いた聖母マリアのようにも見える。宗教を越えて子供を大切に思う心が表れたお姿だ。
前掛けとして掛けられた赤い布が後ろに廻されてマントのようになっていた。わたしが子どもの頃は、風呂敷をマント代わりにしてスーパーマンや月光仮面をまねたヒーローごっこで遊んだものだ。わたしと同年代の吉展ちゃんは、今も天国でヒーローごっこをして遊んでいるだろうか。