2015年9月13日(日)

気仙沼線跡

宮城県気仙沼市本吉町下宿 陸前小泉駅付近 / 本吉郡南三陸町歌津町向 歌津駅付近

陸前小泉

3年前に三陸鉄道に乗った時は、これは地下鉄なのかと思うほどにトンネルまたトンネルの連続で、三陸地方の厳しい地形に驚いたものだったが、それは津波から鉄道を護るための方便でもあったのだ。結果、島越駅流出などの被害はあったものの昨年春(2014)には全線運転再開を果たしている。

歌津

一方、今回沿線を走ったJR気仙沼線は、海岸部を走る区間が多かったために被害規模は甚大で、未だに再開の目途が立っていない。跡形もなくなって気付かなかったところもあったが、被災したそのままの姿で撤去すらもされずに残っている遺構も各所で目にして胸が痛んだ。

陸前小泉駅付近では、津波を避けて高いところを走るように設置されていた高架橋をはるかに超える津波が押し寄せた。橋は折れ、築堤の上にあった駅は跡形もなく流されてしまった。歌津駅付近では、トンネルの両側の線路が土台ごと無くなっている。津波の凶暴さにただただ驚くばかりだ。

気仙沼線は現在バス(BRT)による代行運転が行われている。そのバスの道は崩れた高架橋の下を走っている。つまり、津波が来たらひとたまりもないと言うことだ。しかし、被害を受けても復旧は早い。われわれは今、その道を自転車で走っている。

鉄路の復活は難しいのかな。そう思わざるを得ない気がして、少し寂しい気持ちになった。

鉄道に代わって運行されているBRT