アーバンマリアチャペル
宮城県気仙沼市陣山1-125
ツール・ド・東北の受付会場から見える山の上にハイカラなチャペルが見えた。イタリアの港町で見る景色のようだ、…と言っては大げさにしても、長崎あたりならこんな絵もあるかもしれない。こう言ってはなんだが、東北でこんな風景に出会うとは思っても見なかった。
受付を終えても行く当てもなく、とりあえずチャペルを見てこようと走り出したのだがこれが難儀なことになった。
カフカの「城」なのだ。
目の前に見えているのに行く道がない。正面、右、左、道はみな行き止まりになったり、自転車の入れない階段になったり、急坂を何度も上り下りしてほとほと参った。
最後の最後に土地の方に教えていただいた道は、なんと、ぐるりと大回りをして山の裏からアプローチするというものだった。これは聞かなきゃわからない。
チャペルは結婚式用のもので建物自体に特に見所はなかったけれど、眼下に広がる気仙沼の港のパノラマは一見の価値のある素晴らしいものだった。迷わずに辿り着いていたら、ふ〜ん、と思うぐらいだったかも知れないけれど、神様は時に心憎い演出をなさるものだ。