2015年11月1日(日)

旧島津公爵邸 ステンドグラス

東京都品川区東五反田3-16-21 清泉女子大学

玄関

旧島津公爵邸は、現在は清泉女子大学の本館として使用されている。今日は文化祭の機会を利用して、来年の入学希望者へのガイダンスなどの会場になっているようだ。

階段室

恐る恐る覗いてみると内部見学OKだという。行事に使われている部屋は見られないが、廊下を歩くだけでも充分だ。

玄関や階段室のステンドグラスが美しい。天使の絵は描かれていないけれど、○に十文字の島津家の家紋があしらわれているところがチャペルのような雰囲気を醸しだしている。館内で受付や案内をしている女子学生を見ているうちに、ペギー葉山の「学生時代」(1964)を思い出した。

あの歌の舞台は青山学院だと言われているけれど、歌を聞いてわたしがイメージした図書館はこんな雰囲気だった。重厚な石の洋館に黴臭い本棚。少し歪んだガラス窓から射し込む柔らかい光。恋への憧れを胸に秘めて静かに詩集を読む少女。

いや、ちょっと妄想が過ぎたかもしれない。はつらつとした現代の学生には「清い死を夢み」るような雰囲気は微塵もない。あの歌の世界は、もう遙かに遠くなってしまったようだ。

東京都教育委員会の説明板 || 外観