下北迫地蔵尊
福島県双葉郡広野町下北迫東町239付近
天明八年(1788)の天明大飢饉の死者を弔うために建立されたものだというが、今はイボ取り地蔵として知られている。台座の前に置かれた小石を持って帰ってイボをさすると治るのだそうだ。北迫は「きたば」と読む。
なんとも眠たそうな、ぼんやりとしたお顔が面白い。
ツアーに同行した地元の方によると、昔、地震で首が落ちて造り替えた時はもっとしっかりした顔だったらしい。その後、また地震があって横を向いてしまい、元に戻したらこんな顔になってしまったとか。
じぃっと見ていると、どこかで会ったことがあるような気になってきた。衛生用の髪の毛をすっぽり覆う帽子をかぶっているように見えるところが、給食か清掃のおばさんの雰囲気に似ている。すましたような顔つきはバリバリ働く現場の人じゃなくて、監督役の上の人かな。
達観したような、あきらめたような表情は、こんなところで雨風に打たれて座っているのも楽じゃないんだけどね。イボ取りと言っても、わたしにはイボをうつさないで下さいよ。まぁ、皆さんのためだから仕方ないとあきらめますか、なんて思っているのかしら。
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