2018年2月13日(火)

殿ヶ谷緑道

東京都立川市西砂町2-54付近 〜 福生市熊川1694付近

殿ヶ谷緑道

JR・西武線の拝島駅付近の多摩川上水から北東へ、分水の跡と思われる緑道が延びている。福生市内の区間にはなんの表示もないが、立川市にはいると、一般道との境に設置された車止めに「殿ヶ谷緑道」と書かれていた。

雑木林

緑道は五日市街道に行き当たって終わる。街道を渡った向かいにある阿豆佐味天神社には、殿ヶ谷分水の歴史を伝える記念碑が建っていた。

阿豆佐味天神社の本宮は瑞穂町殿ヶ谷にある延喜式内社で、そこから新田開発のために移り住んだ人がこの地に勧請したのだろう。殿ヶ谷の人たちが開拓したことから殿ヶ谷新田となり、分水、そして緑道の名にもなっている。

境内にある蚕影神社が猫返し神社として知られる砂川の阿豆佐味天神社(立川水天宮)も新田開拓に伴って勧請されたものだ。阿豆佐味天神社の歴史は、立川周辺の開発の歴史でもあるわけだ。

緑道は米軍横田基地の南縁を掠めるように通っていて、基地との境にある公園は、その名も「福東トモダチ公園」という。東日本大震災の際に米軍が救援活動に展開した「トモダチ作戦」に由来する命名らしい。

公園の上空は基地に着陸する飛行機の進入路になっていて、頻繁に軍用機が通過していく。飛行機を見るのは好きだし、トモダチ作戦もありがたかったけれど、やっぱり基地が近くにあるのは嫌だな。複雑な思いに駆られる公園だ。

殿ヶ谷分水跡碑 | 福東トモダチ公園 || 砂川の阿豆佐味天神社