小金井小次郎井戸
東京都三宅村伊豆1054 伊豆郵便局 の裏
三宅島に来て初めてまとまって桜の咲いているところを見た。出発前の東京ではもう早い桜が咲き始めていたので、南の島なら島中満開の桜に覆われているかと思ってきたのだが、花はおろか桜の木にも出会わずにもう二日目になり島一周の旅も終わりに近づいている。
小金井小次郎は江戸時代の侠客で、流刑地の三宅島で井戸を作り島民の生活を助けたことで知られている。この縁で、三宅村と小金井市は友好都市になっていまも交流が続いている。
となればここにはピンクの小金井桜が満開…と思ったのだが、いま咲いているのは白いオオシマザクラだった。やや地味な雰囲気ではあるけれど、やっぱり島の桜はオオシマだよね、と納得。その桜の奥に井戸があった。
朝顔がつるべに巻き付いたと俳句に詠まれている様な竪井戸を想像していたのだが、そこにあったのは小さなプールのような溜池。火山岩に覆われた三宅島では地下水を掘りあてることが難しかったので、沢の水や雨水を溜めて使うために造られたのだそうだ。
小金井小次郎は、無実の罪とか政治的弾圧とかではなく、本当に悪いことをして島流しになった人なのに、義侠心を発揮していまも人々に慕われている。悪人なのにいい人、みたいな話が日本人は好きだけれど、外国でもこういうのってあるのかなぁ?
(参考)2018年の東京の桜開花宣言は、3月17日でした。暖かい日が続いて、あっと言う間に咲いてあっと言う間に終わってしまいました。
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