ゆずり橋
東京都世田谷区大原2-19
都心へ向って甲州街道を走っていくと、交差点ごとの歩道の段差や赤信号、車の騒音にいいかげんイヤになった頃、うまい具合に玉川上水が北から合流してくる。
埋められて緑道になった部分はともかく、環七の手前で水流が復活するとついふらふらと甲州街道を離れ、流れに沿って南へ入ってしまう。道はすぐに京王線の鉄橋をくぐることになるが、頭上を走る電車の音が不思議に気にならない静かな空間にほっと一息つく。
京王線代田橋駅をくぐった先にはゆずり橋というレンガのアーチが架かっている。平成3年(1991)にかけられた人道橋で、止水栓の形をした車止めがおもしろい。地元の子どもたちが「こんな橋があったらいいな」とイメージした姿を実現したそうだ。