交通博物館
東京都千代田区神田須田町1-25
子供は誰でも乗り物が好きだ。わたしの兄弟もその子どもたちも、今は鉄道マニアでも何でもない普通の人になっているけれど、幼い頃は「踏切に行って電車を見せると泣きやむ」とか「日光に行ったことより特急スペーシア(東武鉄道)に乗ったことが楽しくて、夏休みの絵日記に書いた」といったエピソードに事欠かない。
そんな子どもたちのメッカ、神田の交通博物館が今年の5月14日に70年の歴史を閉じてさいたま市に移転するというので、最後の姿を見に行って来た。
館内には大きく引き延ばされた想い出の写真が飾られ、どの写真の中でも子どもたちがいきいきと展示された機関車や飛行機の模型に見入っている。通りかかる誰もが懐かしそうに目を細め、「お父さん(おじいさん)が小さい頃はな…」などと子供に話しかけている。
一番人気の1階鉄道フロアーを離れ、人気の少ない3階の航空機フロアーに展示されたジャンボジェットのビジネスクラス席で休憩をした。目を閉じると乗り物にまつわるさまざまな思い出が蘇って、ちょっとセンチになってしまった。