2006年1月29日(日)

旧万世橋駅遺構

東京都千代田区神田須田町1-25

万世橋駅ホーム

神田の交通博物館は、旧万世橋駅の跡に建っている。閉館を間近に控えて開かれた、今に残る遺構の見学会に参加した。

万世橋駅遺構

JR中央本線の前身、甲武鉄道の万世橋停車場が開業したのは明治45年(1912)のこと。東京駅と同じ辰野金吾の設計による、赤煉瓦造の立派な駅舎だったようだ。

今は秋葉原の喧騒から離れて静かに佇んでいるが、古い写真を見ると中央線のターミナル駅として大変な賑わいであったことがうかがえる。大正8年(1919)に東京駅にターミナル駅の役割を譲ると、かつての賑わいは去り、関東大震災によって焼失した後の二代目駅舎は、かなり小さくなっている。昭和11年(1936)には鉄道博物館(現在の交通博物館)と併設になり、昭和18年(1943)に駅としての営業を終了して博物館だけが残った。

今も残る当時のプラットフォームは小さくて、車窓から見ると花壇のようだ。賑やかとは言っても、今ほど人は多くなく、列車も短くて済んでいた昔の名残が感じられる。

新しくなった万世橋駅