2006年5月6日(土)

駒形富士山

東京都西多摩郡瑞穂町箱根ヶ崎2598(浅間神社)

こもれび

空が高い。

と言っても、青空ではない。背の高い木々が、上の方で新緑の枝を接してドームを作っている。緑色の空だ。

参道

16号の富士山バス停から人気のない日光街道に入り、さらに折れて住宅地の奥、山道の入口に建つ鳥居をくぐる。標高差20m程の参道を登って頂上の祠の前に立った。ここが富士山だろうか。

遠くでさわさわと風の渡る音がする。それが音であることを忘れるぐらいの静けさの中で一息ついた。ゆらゆらと揺れるこもれびのまだら模様をじっとみていると、ここではないどこかに引き込まれそうな不思議な感じがする。

質素なお堂はかなり疲れた様子だ。それでも、最近祭礼があったのだろう、寄付が有ったことを記した半紙が何枚も貼られている。この小さなお堂でささやかな宴を催したのかも知れない。素朴な里人の暮らしをかいま見た気がして、少し優しい気持ちになった。

富士山バス停