2006年5月6日(土)

横田基地前商店街

東京都福生市福生(16号沿い)

コカコーラ

かなり昔に読んだ秋川りすの漫画「OL進化論」にこういう話があった。

あるOL曰く、「不倫ブームだって言うけど、あれはドラマの中だけのことでマスコミが大袈裟に囃し立てているだけよ。」

別のOLは、「不倫なんて、今時誰でもやってるわよね。」

つまり、類は友を呼ぶというわけで、どちらも同じような趣味や行動パターンの仲間でできた自分の周りの狭い世界を全世界であるかのように思っている、と言うオチだ。

ゲバラ

私も世界の狭い世間知らずな方なので、よく言われる話が本当なのかどうなのかわからないことが多々ある。そんな私にとって、村上龍の書く世界は不思議な現実感と非現実感をもって、言いしれぬ不安をかき立てる。心の底では「つくってる」と思いながらも、一方で自分が知らないだけかもしれないと言う思いも湧いて、いつも軽い吐き気を感じてしまうのだ。不快感に二度と読みたくないと思いながらも、完読した本が何冊も本棚の隅に眠っている。

彼のデビュー作の舞台になった福生の、米軍横田基地前に並ぶ建物は、そんな世界の境界からにじみ出てきて私を上目遣いに睨んでいる。

なんだか少し気持ちが悪くなってきたのは、16号を行く車の排気ガスのせいばかりではないようだ。

表画面