萩 寺
東京都小金井市中町4-13-1 (金蔵院)
「萩原」と「荻原」を間違えやすい、という話を以前書いた。しかしよくよく考えてみると、荻の原はあっても萩の原っぱは見たことがない。もしかしたら、ある時荻原さんの誰かが字を間違えて萩原になったのかもしれない、とふと思った(萩原さん、ごめんなさい)。
「萩の何とか」といってすぐに思い浮かぶのは「萩寺」だ。学生の頃、それまで私にとって歴史の町だった鎌倉を、初めて花の町として認識したのは鶴岡八幡宮の脇にある宝戒寺を知った時だった。花を求めて歩く、ということを始めた最初が「萩寺」なのだ。
野川沿いでは小金井の金蔵院が萩寺として知られている。敬老の日が近くなると、こぢんまりとした境内が白萩でいっぱいになる。セミの声が秋の虫に替わり、やがて色づく秋がやってくる。