黒川の里
神奈川県川崎市麻生区黒川
彼岸花を探して黒川の里山に足を向けた。鶴川街道が真光寺の峠越えをする手前、汁守神社のところから三沢川に沿って西へはいっていくと、静かな山間の田園風景が広がっている。
残念ながら畦道に彼岸花の姿はなかったけれど、収穫を待つ黄金の穂が風に吹かれて波打つ様子が美しい。
広い関東平野に住んでいると気がつかないが、日本は山国なので、地方に旅行すると視界のどこかに必ず山が見えるという経験をする。それも、遠くに紫に霞む山並みが見えるというよりは、目の前を低山の里山に囲まれたコンパクトな箱庭のような景色を見ることが多い。
ここで見る景色に心が落ち着くのは、そんな日本の標準的里山風景が広がっているからかもしれない。