馬込半白節成胡瓜 馬込大太三寸人参 発祥之地
東京都大田区西馬込2-20-1
子供の頃、おやつにバナナをよく食べた。
と言っても本物のバナナではなく、キュウリを縦に十字に切って塩で揉むか味噌をつけたものをバナナに見立てておやつにしていたのだ。だから今でもキュウリは生のままが良いと思っている。
わたしの親の世代は、生鮮野菜を手に入れることが今程簡単ではなかったので、キュウリは主にぬか漬けにしていたという。ある夏の日、登山に行った帰りに水を分けてもらいに寄った農家でもてなされたみずみずしいキュウリを丸かじりにした時、なんてうまいものがこの世にあるのだと感動したことが忘れられないと、父から何度も何度も聞かされた。
馬込特産の半白節成胡瓜は、今のものより色白でぬか漬けにするとおいしいと評判だったそうだ。
地下鉄・西馬込駅前に半白節成胡瓜と大太三寸人参の記念碑が建っている。