2002年3月2日(土)

道正塚

東京都調布市上石原1-35

謎の道正塚

太田塚のところで紹介した「東京珍景録(新潮文庫)」に“歩道上の墓場”という章がある。中央高速・調布インターのそば、甲州街道・上石原一丁目の交差点には、歩道のど真ん中に堂々と立つ墓石があるというのだ。掲載されている写真では卒塔婆まで立てられていてなんとも怪しい感じがする。

旧甲州街道

写真に添えられたキャプションには「これも今は姿を消した」とあるが、実は歩道の真ん中から端に移されただけで、今も同じ場所に残されている。

石の裏に「昭和九年四月…」とあるがそれ以上の説明は何もない。林望さんも何かの祟りをおそれて動かせないのだろうと書いているが、何とも不思議な風景だ。

まわりをちょっと走ってみよう。現在の甲州街道の南側の旧道沿いには旧家が多く、道路が街道だった頃の景色を伝えている。

太田塚