2006年1月7日(土)

万願寺歩道橋(ふれあいばし)

東京都日野市新井885地先

橋上

古来から橋は集落の端にあって、異界への出口であり、厄災の侵入する入口であるとされてきた。それ故に、古い橋の袂には塞の神が祀られているのをよく見かける。

全景

また、戦時にあっては橋をめぐって幾多の攻防が繰り広げられてきた。「架け橋」という言葉とはうらはらに、多くの橋には絶縁装置としての役割が課せられてきたと言えるだろう。

Internetやケイタイの発達に見るように「繋がる」時代となった現代は、橋も拒絶から歓迎へとその性格を変えている。浅川に架かる万願寺歩道橋に付けられた「ふれあいばし」という愛称がそれを的確に表している。

やじろべえのようにバランスをとった優美なフォルムは、対岸に渡る人々の心を浮き立たせ祝福するかのようだ。

由来記