駒沢配水塔
東京都世田谷区弦巻2-41-5
世田谷の町中に迷い込むと楽しいけれど大変だ。道ばたでキセルをふかしている大山詣の旅人に道を聞いても答えてはくれない。
M2から南東の方向に馬事公苑を経て駒沢給水所があるはずだったが、今日は今にも雨が降りそうな空で太陽が見えないので方角がわからない。通り過ぎるバスの行き先を見たり、道沿いの地図を見たりしてやっとたどり着いたときには雨になっていた。
大正12年(1923)の竣工で、塔の上のパーゴラ(四阿)のドーム屋根の錆び具合が年齢を感じさせる。設計は中島鋭治。近代上水道施設の敷設に貢献のあった人だ。野方(中野)や大谷口(板橋)にも魅力的な塔を建てている。
王冠を載せた男性的な姿は立派だが、まわりをびっしりと住宅に囲まれていて、全景を見ることができないのが残念だ。冬になれば、木の葉が落ちてもう少し見えるようになるかも知れない。
北へ上がっていくと世田谷代官屋敷(世田谷区立郷土資料館)がある。