玉川万葉歌碑
東京都狛江市中和泉4-14-13
私の住んでいる調布市は奈良時代の税制の「調(その地方の特産品を納める)」に多摩川で晒した布を納めたことから名付けられたとされている。隣の狛江市は「高麗」から来ており、ここに移り住んだ朝鮮からの帰化人が機織りの技術を伝えたという。
多摩川に曝す手作さらさらに (たまがわにさらすてづくりさらさらに)
何そこの児のここだ愛しき (なにぞこのこのここだかなしき)
周囲には古墳や遺跡が多数分布していて、水清らかな多摩川で布をさらし、その水を引いて米作をしていた古代が忍ばれる。
ここは立川段丘の南縁府中崖線の東の端に当たり、ここから崖線に沿って西へ細切れに続く道をたどっていくと下布田遺跡、大映撮影所などを経て府中競馬場まで行くことが出来る。崖線をこの辺では「ハケ」と呼んでいるが、ハケの下の多摩川低地はかつて千町耕地と呼ばれる水田地帯だった。ハケに沿って分布する雑木林はまだ所々に残っており、古い神社やお地蔵さんなどとあわせて懐かしい景色を見せている。