南浅川橋
東京都長房町1572
南浅川の両岸に分かれた陵南公園を結ぶ南浅川橋は、大正・昭和の両天皇・皇后が眠る多摩御陵(武蔵陵墓地)への参拝者を迎えるという厳粛な任務を負っている。大正、昭和とひとつの時代が終わるたびに大事な役目を果たした橋は、今は静かに休んでいるかのようだ。
公園に集う子供たちは、そんなことにはお構いなしに水しぶきを上げてはしゃぎ、歓声を上げて走り回る。時代の終わりを見てきた古老は、次の時代を担う世代の姿に目を細めているのかもしれない。子供たちの成長を見守るかのように、清流に端正なアーチを映して静かにたたずんでいる。
霊地の入り口にふさわしい、厳かで清らかな姿が美しい。
(2022/4/10) 染井吉野の後の桜を見に走ってみました