煉瓦造りの堤防
東京都大田区羽田2-30周辺
多摩川左岸(東京側)を下って最後の橋、大師橋の手前で本羽田公園に沿って川岸を離れる。一つ内側の通りでは煉瓦造りのガードレールを見ることができる。
大田区のHPによると、大正7年(1918)から行われた河川改修工事で築かれた堤防の名残だそうだ。厳しい自然と闘ってきた、やや疲れて見える様子は、レンガを“煉瓦”と漢字で書く方がふさわしいような重みを感じる。
流れが変わって、かつて堤防の内側だった所にもぎっしりと家が建ち並んでいる。一部では、ちゃっかり家の土台や塀に煉瓦塀を取り込んでいる所もあった。
大師橋の袂の船溜りでは、現役の頃に近い姿を見ることができる。緩やかなカーブを描いて水面(だった所)から立上がる姿がうつくしい。
今年は台風の上陸が過去最多となり、各地で水害のニュースを聞いた。それを思うと、こんな低い堤防で大丈夫だったのだろうかと、少し心配になった。