蘆花恒春園と世田谷
東京都世田谷区粕谷1-20-1
私の住んでいる京王線の沿線に芦花公園という駅がある。
多摩動物公園や井の頭公園の駅名に比べたら全然地味で、Internetで検索しても出てくるのは不動産屋のサイトばかり。地名としか思われてないみたいだが、明治の文豪、徳富蘆花の旧宅を中心にした都立公園が有る。
どんなところか行ってみた。
季節柄、梅のきれいな庭のある古民家園を想像していったのだが、最初に目に飛び込んできたのははやりのアスレチック遊具のある児童公園だった。蘆花恒春園というのは児童公園、草地広場や花の丘などからなる都立公園の名前で、その一角に徳富蘆花の旧宅が保存されているのだ。
藁葺きの建物が3棟、その周りを一面のクマザサと雑木林が埋めていて、武蔵野のむかしの農村の暮らしが想像される。
山の中ではないけれど、百人一首の
わが庵は都のたつみしかぞ住む
世をうぢ山と人はいふなり
と言う歌(喜撰法師)を思い出してしまった。
帰りは世田谷区祖師谷から成城を抜けて調布市入間町を通って帰ってきた。
古い住宅地の中のやたらと袋小路の多い細い道を行く。突然目の前が開けて畑が広がっていたり、屋敷林に囲まれた大きな農家に出会ったりする。かと思うと風見鶏の乗った洋館やお城の形をした大きな家、現代建築風や邸宅!って感じの大きな家が有ったりして、散策には飽きない町だ。
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