2001年7月1日(日)

殿ヶ谷戸庭園

東京都国分寺市南町2-16

大芝生

野川の源流は、中央線・国分寺駅北側の日立中央研究所の湧水だと言うが、ほかにも周囲には殿ヶ谷戸庭園、貫井神社、滄浪泉園などハケの自然を今に残す庭園が残り、湧水を野川に注いでいる。

殿ヶ谷戸庭園は大正2年に当時の満鉄副総裁江口定條氏の別邸として建てられ、その後三菱財閥の岩崎彦弥太氏の手に渡ったとパンフレットにあった。同じ岩崎家の静嘉堂文庫同様、開発の手をのがれて貴重なハケの自然を残している。

谷戸へ降りていく道

ハケの上の明るい芝生の洋式庭園と対照的に、ハケの湧水を利用した次郎弁天池の周りの空間は幽玄で、言葉もなく静かに見ているだけで時間を忘れる。

和風庭園を望む紅葉亭は句会やお茶会などに貸し出しを行っており、今日は優雅に投げ扇の試合をしているグループがあった。緋毛氈の両側から扇子を投げて真ん中の台に置かれたイチョウ型の的を落として点数を競うらしい。(詳しくは投扇興研究室のホームページをご覧下さい)

失礼かとは思ったが、窓の外から少し見せてもらった。実にきれいに扇が飛び、的を落としていく。

繁華な国分寺駅前にこんなに静かな庭園があり、優雅な世界があるなんて驚きだ。

投扇興研究室のHP | 紅葉の頃