寮の坂
東京都世田谷区尾山台1-10-14
等々力渓谷と田園調布の真ん中ぐらいに、環八から南へ下る「寮の坂」がある。由来碑によれば坂の下にある傳乗寺の学寮が付近にあったためにこの名前があるという。
その傳乗寺に「品川道」の名前が見える馬頭観音を兼ねた道標が保存されており、それによってこの付近では旧品川道と環八が重なると推定されているという。資料に寄れば、元々その道標は環八から寮の坂へ折れる角付近に立っていたらしい。坂の由来にもこの道が軍事道路として往来の激しい道であったと書かれているので、昔から重要な辻であったのだろう。
坂を下りて傳乗寺を訪ねてみたが、残念ながら道標は見つけることができなかった。ここの総門は世田谷に三つしかない仁王門のうちの一つだそうだ。