2007年8月15日(水)

水根集落

東京都西多摩郡奥多摩町境1163周辺(奥多摩むかしみち)

奥多摩湖

奥多摩湖を一望する水根集落まで来ると、奥多摩むかしみちもそろそろ終りになる。眼下には、登山をして山頂から見るような絶景が広がっている。

水根集落

人里を離れて自然の中に遊ぶ山歩きと違って、ここまでの道は人々が普通に暮す様子をかいま見ながら歩いてきた。わたしにとっては非日常な深い山間の景色と、そこに住む人たちの日常生活のギャップに戸惑いながら…。

ここにはコンビニもレンタルビデオ屋も、郵便局すらも見あたらない。前回訪れた時には、大音声で来訪を告げる放送を流しながら谷沿いに奥へと進んでいく移動販売の軽トラックに出会った。残業で夕飯を取りそびれた深夜、24時間営業のスーパーで刺身を買って帰るような暮しはここにはない。人々はそれを、都会の喧噪から離れてのんびりして良いと言うのか、不便を嘆きながら暮しているのか。

ここへ来るといつもそのことを思う。

 「山のうへに、かそけく人は住みにけり。道くだり来る心はなごめり。」 釈 迢空

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