2008年8月31日(日)

國體護持 孤忠留魂之碑

東京都港区愛宕2-4-7(青松寺)

国体護持 孤忠留魂之碑

愛宕山の青松寺墓地の奥に、その碑は建っていた。見上げるほどに大きな「舊山口藩出身御親兵死没者合祀之碑」(山口県出身の、戊辰戦争戦没者の慰霊碑)の陰に隠れるようにひっそりと…。

片隅

碑文には、四名の兵士の名前と「宮城事件」という名称は見えるものの、事件の詳細についての記述はない。あの日から60年以上の月日を隔てて、戦争の終結を拒み、玉音放送(昭和天皇による終戦宣言)を阻止しようとした青年将校たちのクーデター事件を記憶する人は少なくなってしまった。

彼らの胸の内にあったものが、勇気だったのか狂気だったのか。今となっては知るよしもない若者たちの思いは、この小さな石の中に封じ込められ、あの日と同じ蝉しぐれに包まれて静かに眠っている。

碑 文 || 玉音盤 | 並んで建つ肉弾三勇士の像