落語狛犬/綾瀬稲荷神社富士塚
東京都足立区綾瀬4-9-9 (綾瀬稲荷神社)
稲荷神社の境内に入って左手すぐのところに立派な岩山の富士塚が鎮座している。まわりを柵で囲まれて登拝出来ないのが残念だ。
見慣れた合目石や講碑に混じって、頂上直下に珍しいまん丸石が置かれていた。何か特別な力を持ったパワーストーンだろうか。それにしては扱いがなんとも無造作なのが気になる。
さて富士塚を見学して、お稲荷さんにお参りをと拝殿の方に目を転じて驚いた。遠目にもはっきりとわかる、ダンボのように耳の大きな狛犬がこっちを睨んでいる。その大きさもさることながら、そもそも狛犬に耳があるなんて意識したことがなかったので目が点になった。
狛犬の前には扇子と茶托が置かれ、座布団の上に座っている。しかも、尻尾は扇子の形だ。由来を見ると、なんと、狛犬研究家としても知られる落語家の三遊亭円丈師匠が奉納した落語狛犬ではないか。どうりでユーモラスな顔付きをしているわけだ。
狛犬のする落語って、一体、どんな噺なのだろう。