赤坂氷川神社のイチョウ
東京都港区赤坂6-10-12
昼なお暗い境内の、そこだけが黄金色にキラキラと輝いている。港区で二番目に大きいと言われるイチョウの樹が、黄葉の盛りを迎えていた。
黄金色の絨毯の上で、遅い七五三詣でに訪れた家族連れや、ベビーカーを牽いた若いお母さんが写真を撮って行く。かわいらしい子供たちを眺めながら写真を撮る順番を待っていたら、神前結婚を挙げる白無垢と羽織袴の新郎新婦までやってきた。
「枯葉散る秋の日」というとなんだかもの悲しい気分になるけれど、イチョウの樹のまわりは幸せな雰囲気に満ちている。長い時代を生きてきた長老の、新しい世代を見守る温かさが若者や子どもたちを包み、祝福の黄金が惜しげもなく降り注ぐ。わたしもその幸せのお裾分けに与ってうれしくなる秋の日だった。
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