2010年6月22日(火)

水道道路(玉川上水新水路跡)

東京都杉並区和泉二丁目(井ノ頭通・和泉二丁目交差点) 〜 新宿区西新宿三丁目(甲州街道・西新宿交差点)

自転車専用道

井の頭通が交差する代田橋から西新宿まで、甲州街道の北側にちょうどイイ迂回路が走っている。環状七号線(環七)と山手通の間の渋谷区区間には自転車専用レーンが設けられているのがうれしい。

十号坂商店街

井の頭通−環七間は住宅地の細道で、車に追い立てられて甲州街道を走ってきた身には良い休憩になるのだが、環七を渡る信号が不便なのが難点だ。

この道は、明治時代に玉川上水の流路を変更して、西新宿につくられた淀橋浄水場に導水した新水路の跡だ。

浄水場の完成は明治31年(1898)、官営八幡製鐵所が明治34年(1901)だから日本が近代化に向かって突き進んでいた時代だ。土地の高低差を利用してグニャグニャと蛇行する旧水路に対して、代田橋付近から直線でえいっと力任せに引っ張ったところに時代の力を感じる。

水道道路の説明板は、笹塚十号坂商店街の入口に立っている。新水路に架けられていた第10号橋の袂だ。新水路には西新宿側から順に番号の付いた橋が架かっていた、そのなごりが通りの名前などに残っている。このシンプルな命名をみると、その後、旧地名を廃して1丁目1番地に統合していくような合理化至上主義の端緒はこの頃からあったのかと思えてくる。

※ この文章は都心へ向かうイメージで書いていますが、今はもっぱら都心から帰る時にここを走ります。井の頭通りを渡った後は神田川に出ると、環八の少し手前、上北沢の鎌倉街道入口まで甲州街道を避けて走れます。

渋谷区教育委員会の説明板 || 淀橋浄水場跡 | 本町隧道