足立市場と千住大橋
東京都足立区千住橋戸町11-21付近 (デザインマンホール)
千住大橋駅前のマンホールには、海が近いわけでもないのにタコやホタテガイなどたくさんの海の生き物が描かれている。その横には「足立市場」の文字。都内で唯一の水産物専門の中央卸売市場がすぐ近くにあるのだ。
その足立市場の前には、千住宿奥の細道プチテラスと名付けられた小公園があり、松尾芭蕉の像が建っている。深川に庵を結んでいた芭蕉は舟で隅田川を遡り、現在の千住大橋付近で上陸して奥の細道の旅に出発した。千住大橋の橋詰にも旅立ちを記念する「おくのほそ道矢立初の碑」が建っている。
ところで、マンホールにはきれいなアーチ橋の千住大橋(旧橋)が描かれているが、実際にはこの姿を見るのは難しい。昭和2年(1927)に架けられた旧橋の両側には昭和48年(1973)に架けられた新橋と水道橋が並んでいて、上流下流どちら側から見てもその姿が隠されてしまうのだ。
何とかみられる場所が無いかと、橋の下にある橋詰テラスに降りてみると、「千住大橋際歴史資料空館」と名付けられたスペースに地元の有志が立てた大橋の歴史を解説する立て札が所狭しと並んでいた。大亀や大緋鯉に関する伝説や謎のブイの話など、面白い話も書かれている。
オープンスペースなのでCOVID-19が心配な三密もない。これは良いところを見つけた。