2020年10月7日(水)

my sky hole 水の情景

東京都中央区築地6-19-24 はとば公園

水の情景

隅田川に面してはいるけれど、水上バスの乗り場があるわけではなく、過去にここが船着場(波止場)だったという情報も無い。今日は静かだけれど、もしかしたら、いつもはたくさんの鳩が集まっていて「鳩場」公園になっているのかな。

勝鬨橋

勝鬨橋のたもとにある「はとば公園」は、そんな公園名の謎もさることながら、公園の存在自体もナゾだ。何しろここには、中央にドカンと置かれた銀色の球体とそれを取り囲むように設置されたベンチのほかには、遊具も花壇も芝生広場も無い。

強いて言えば、入口付近にトイレがあって、土手の上から隅田川の景色が望めるぐらいか。

この球体は見たことがある。東京都美術館の中庭や箱根彫刻の森美術館などにあるものと同じ、井上武吉の「my sky hole」シリーズの作品だ。

球体表面の鏡面に周囲360度の景色が映り込んでいる。空も街も地面も飲み込むブラックホールのような存在。しかしなぜか、映っている景色の中に私がいない。わたしが落ちる空の穴。それがmy sky holeということなのだろうか。

あちこちで見たけれど何となくスルーしてきた作品に、今日はちゃんと向き合ってみた。ここではほかにする事がない。

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