二の丸庭園の菖蒲田
東京都千代田区千代田1-1(皇居東御苑)
雑木林の中に清水が湧いている。その水が小さな流れとなって林を抜けていく先に、艶やかな紫色の菖蒲田が広がっている。ちらちらと見えるその景色は、雑木林の暗がりに慣れた目には露光オーバーで、ほとんど光の塊にしか見えない。
先日ツツジを見に来たときにも思ったのだが、この「雑木林の奥に隠された秘密の庭園」的な二の丸庭園へのアプローチは素晴らしい。胸躍らせながら小径を辿り、林から歩み出たときに目にする景色には、何度見ても感動して歓声を上げてしまう。
菖蒲田自体はそれほど大きくないけれど、花の一つ一つが大きくしっかりしているので、数を恃む郊外の菖蒲園に勝るとも劣らない。
平日だというのに、あとからあとから訪れる人が引きも切らない。お揃いのワッペンをつけたツアー客や、国籍も様々な海外からの旅人など、その顔ぶれも様々。誰もが素晴らしい景色に見とれてなかなか立ち去ろうとしない。「明治神宮から株を分けてもらったと言うけれど、明治神宮よりこっちの方がいいね」なんていう声も聞こえる。
あのぉ、すみませんが、わたしにも写真を撮らせてもらえませんか。
菖蒲田の説明 || ツツジの頃 | 明治神宮御苑・菖蒲田