2015年6月2日(火)

一葉のみち

山梨県甲州市塩山上萩原 / 中萩原 / 上粟生野 / 下粟生野

火の見櫓

最初に塩山行きを思い立ったきっかけは、樹齢300年といわれる慈雲寺のイトザクラだった。慈雲寺には両親が塩山出身だった縁で樋口一葉の文学碑が建っており、前を通る県道201号線は「一葉のみち」と名付けられている。

農家

花見のタイミングと休みが合わなくて慈雲寺行きは持ち越しになったが、塩山駅から柳沢峠に向かう途中、裂石まで青梅街道(大菩薩ライン)に並行する一葉のみちを走ってみた。

古い石碑や養蚕時代の面影を残す農家、火の見櫓など雰囲気のある景色を見ながら一本調子の坂道を登っていく。ところどころに現れる果樹園には、袋がかけられ大切に育てられている桃の実がいっぱいだ。

道の端が水路になっているところでは、急流となって流れる水の音が滝のように轟々と聞こえてビックリした。深山幽谷の中で聴くような渓流の調べと、町中の住宅街と変わらない周りの景色のアンバランスがおもしろい。

上り坂でスピードが出ないと、自転車はバランスをとるのが難しい。ふらついて側溝に落ちそうになるので、本当はいけないのだが、交通量が少ないのを幸い車道の真ん中寄りを走ることにした。道が真っ直ぐなので前方はよく見えるし、後ろから来る車は登りに喘いでエンジン音高くやってくるのですぐわかる。

昨日から改正道路交通法が施行されて自転車に対するルールが厳しくなったけれど、御奉行様お許しあれ。

古い石碑 | 慈雲寺