雪食地形
福島県南会津郡只見町
山肌の植生が縞模様に削られて岩肌が見えている。その凄惨な感じが、痩せてあばら骨が浮き出て見えるオオカミの胴のようだ。
あばら骨のように見えるから「あばら地形」と言うと聞いたような気がしたのだが、それは「アバランチシュート(avalanche chute)」の聞き間違いだったようだ。雪崩が山肌を削りとった跡で「雪食地形」と訳されている。
雪が積もりにくいように鋭角になった屋根の家があった。屋根の下には「落雪注意」の看板。自然の山だけでなく、人家の山(屋根)からも雪崩が落ちてくる。
東京に住むわれわれにはわからない、厳しい冬の暮らしが垣間見える風景だった。