2016年10月30日(日)

越路吹雪の碑

東京都港区元麻布1-6-21 善福寺

越路吹雪の碑

最近の事情は知らないけれど、一昔前には「マイウェイ」や「昴」をカラオケで歌うと嫌がられたものだ。ヘタな人が歌えば顰蹙だし、うまい人が歌うと鼻につく。「愛の讃歌」も似たような感じだった。もっとも、愛の讃歌(岩谷時子訳詞・越路吹雪歌)の場合は歌詞が情熱的すぎて歌うのも聴くのも恥ずかしく、カラオケで聴いた憶えは無いような気もするけれど。

ラストダンスは私に

だから、というのも変だけれど、以前イチョウを見に善福寺を訪れた際、その歌詞が彫られた越路吹雪の碑も見ていたのだが、記事にはしないでスルーしていた。

その碑の前に、「ラストダンスは私に」の歌碑が建てられたというので見に行ってきた(除幕式は10月25日)。越路吹雪の三十七回忌と作詞家の岩谷時子の生誕100年を記念したということで、歌詞と共に並んで微笑む二人の姿も彫られている。おばさん二人、旅行に出かけて撮った記念写真のような絵柄で、とてもあんな素敵な唄を歌う人やその作詞家には見えない。

昭和五十七年(1982)に建てられた愛の讃歌の碑のデザインは肩を大きく開けたカクテルドレスだろうか。情熱的にシャンソンを歌う彼女の姿をイメージしたと思われるその姿とおばさん顔のギャップが面白くて、ちょっとほのぼのした気分になった。

善福寺のイチョウ