2017年2月22日(水)

芥川龍之介 文学碑

東京都墨田区両国4-26 両国小学校角

文学碑

小学校の角に文学碑が建っている。まわりに植えられた花を見ながら子どもたちが立ち話をしていく。最近の人は本を読まないと言われるけれど、君たち、「あくたがわりゅうのすけ」は知ってるかい?

わたしたちの世代では、文学との最初の出会いが太宰治か芥川龍之介だったという人が多いのではないだろうか。どちらも短編が多いので読みやすいし、芥川の場合は、初期の古典から題材をとった作品が絵本で親しんだ昔話の延長のような雰囲気で取っつきやすかった。

太宰を読んで暗く内省的で少し皮肉屋な味を覚えると、芥川の晩年の作品にも親しむようになる。「河童」は現代社会を河童社会に映して風刺、批判した作品だが、どこかにそんな世界が本当にありそうな気がして気味が悪かった。

山岳部時代、河童橋のある上高地には何度も足を運んだ。梓川に沿った登山道を、河原に転がる大岩の隙間から河童が顔を出さないかと想像し、半分ワクワク、半分ビクビクしながら歩いたことを懐かしく思い出した。

碑文と解説 || 生誕の地 | 墓所