雪おんな縁の地
東京都青梅市千ヶ瀬町5丁目 調布橋
子供の頃からずっと、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は松江に暮らしていたと思っていた。八雲という日本名は古代の出雲国(松江市を含む現在の島根県東部)の枕詞(八雲立つ出雲〜)に由来すると聞いている。
自転車散歩を始めてしばらくした頃、大久保に小泉八雲記念公園があるのを見つけて、初めて彼の旧居が東京にあったことを知った。八雲が松江に暮らしたのは来日当初の一年ほどのことで、彼の業績の大部分は東京で成されている。
さらに今回、代表作「怪談」の中の一篇「雪女」の舞台が青梅だと知ってその記念碑を見に行ってみた。
記念碑は多摩川に架かる秋川街道の調布橋の袂のポケットパークに立っている。この橋も「調布」という名前がわたしの住む市と同じなので気になっていたところだ。ポケットパークには調布橋の架橋の歴史を記した碑も立っている。
雪女の碑には「雪おんな縁の地」と書かれたほかには、彼の顔写真と、怪談の短い序文が添えられているだけで、詳しい説明は何もない。「私に会ったことは口外しないように」と言われて、石碑すらも口をつぐんでいる。まさか、でも…。
雪おんな縁の地碑 碑文 | 調布橋架橋記念碑 || 小泉八雲記念公園