世田谷古墳群
(第六天塚古墳) 東京都世田谷区喜多見4-3
(稲荷塚古墳) 東京都世田谷区喜多見4-7
狛江の古墳群から西へ走って世田谷にはいると大きな木々が生い茂った森に出会う。氷川神社、慶元寺、須加神社が集まっている地域だ。須加神社の脇に竹藪に覆われた第六天塚古墳がある。
狛江百塚と同じようにこの辺も古墳の多いところなので、6番目の天塚(?)かと思ったが、説明板を見ると江戸時代後期に第六天と言うものが祀られていたのでその名があるという。
第六天とは仏教では他化自在天(たけじざいてん)という魔王のことで、神道では第六天神、すなわち国常立尊(くにとこたちのみこと)から伊弉諾(いざなぎ)・伊弉冉(いざなみ)に至る神代七代の第六番目の神のことを言うそうだ。私は初めて聞く名だが、かつてはこれを祀った第六天社が武蔵、相模の国に広く分布していたらしい。
慶元寺と須加神社の間の道を北に行ったところには稲荷塚古墳がある。古墳のまわりはベンチがおかれ休憩するのにちょうど良い。太刀や装飾品などの出土品から、この地区の族長の墓と推定されているらしい。
道を隔てた西側に慶元寺の塔が見え、飛鳥地方を散策しているような気分になれる、…と言ってはちょっと無理があるか。