2004年3月27日(土)

築地本願寺・和田堀廟所

東京都杉並区永福1-8-1

築地本願寺・和田堀廟所

西遊記で有名な玄奘三蔵法師は孫悟空たちを連れてインドへ旅したが、近代の日本にも同じように西域に仏跡を探検して歩いた僧がいた。京都西本願寺22代門主大谷光瑞がその人だ。

三島海雲翁顕彰碑

同じく西域を旅していた伊藤忠太が大谷探検隊と出会った縁で設計した築地本願寺は、珍しいインド洋式で、仏教がインドから来たことを改めて認識させてくれる。初めて見た時には、たまたま境内に誰もいなかったこともあり、時空を越えて映画「インディージョーンズ」の世界にスリップしたようなめまいを感じたことを覚えている。

その本願寺の墓地が明大前にある。建物は空襲で焼けて戦後に建てなおされたものだが、築地本願寺の流れをくむ豪快でエキゾチックな造りが印象的だ。

境内の片隅にシルクロードにある塔を模した三島海雲翁顕彰碑が建っている。三島海雲はカルピスの創業者で、旅先の蒙古で体調を崩した際に土地の人々の飲む酸乳を飲んで元気になったことから乳酸飲料のカルピスを生み出したと言われている。

墓地での見所は、歌人・九條武子の風雅な墓所と、新札に採用されることになった樋口一葉の墓だ。一葉の墓には、小さな墓石が隠れるほどたくさんの花が供えてあった。

本願寺→大谷探検隊→シルクロード→酸乳→カルピス→初恋の味→ … →樋口一葉と、連想ゲームのようになってしまったが、…にはいる言葉は何?

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