谷保天満宮 梅林
東京都国立市谷保5209
「梅」と言えば天神様。菅原道真が太宰府に左遷された折り、京の住まいの梅の木に「東風吹かばにおいおこせよ梅の花 あるじなしとて春なわすれそ」と詠んだところ、飛梅となって主人についていったという「飛梅伝説」は有名だ。
…と云うわけで、谷保天満宮(谷保天神)の梅を見てきた。
ハケの南側から上がっていくと、築地塀からこぼれんばかりの花が出迎えてくれる。にぎやかなお囃子も聞こえてきて観梅気分が盛り上がる。梅林の門をくぐると甘酒のいいにおいが漂ってきた。
南面した梅林では、陽光を浴びて満開の梅花が色とりどりに輝いている。園内の人の顔も輝いて見えるのは、まだ農地の多い谷保という土地柄から梅の開花に春の到来を喜ぶ気持ちが(たとえば都会にある湯島天神などに比べて)強いから、と言ったらちょっと考えすぎだろうか。いずれにしても春は心が浮き立つものだ。
お茶席よりもおでんの方に人が群がっているのがほほえましい。
本堂の方で見かけた受験生たちは、余裕がないのかこちらにはほとんど姿がない。彼らには梅より桜と言うことか。
健闘を祈る。