猿田彦大神庚申堂
東京都豊島区巣鴨4-35-1
ポタリング(あるいは散歩)を始めて、最初に気付くのが身近な道ばたにあるいろいろなもののこと。たとえばそれは、思いがけないところに咲いている花であったり、様々な意匠のマンホールであったり。
何でもかんでもお地蔵さんだと思っていた路傍の石仏が、馬頭観音や念仏供養塔などそれぞれに異なった趣旨で祀られていることもわかってくる。なかでも庚申塔は数が多いので、散歩好きの方なら「三尸(さんし)の虫」の話をどこかで聞いていることだろう。
いつもなら道ばたにポツンと建っている庚申塔が、ここでは狛犬ならぬ狛猿に守られ、立派なお堂に納められて大切に祀られている。庚申(かのえ「さる」)の神・「猿」田彦は道案内の神として知られているので、中山道の道祖神として長く信仰されてきたようだ。
ところで、その猿田彦は鼻の大きな神だったらしい。手塚治虫の「火の鳥」シリーズには彼をモチーフとした鼻の大きな人物がたびたび登場するが、その手塚治虫が眠るハ禅寺は、ここから白山通りを渡ってすぐの静かな住宅街の一角にある。
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