元赤城神社
東京都新宿区早稲田鶴巻町568
秋祭りのお囃子に誘われて早稲田の住宅街に迷い込むと、境内もない小さな神社に人が集まって御輿がでていた。神楽坂にある赤城神社の元になる社であるらしい。
鳥居の脇にJA東京の解説板が立っている。それによれば、この辺りには昔から多くの牧場があったらしい。現在は失われてしまったが、郵便局、警察、学校などにまだ面影を残している“牛込”という地名はここからきたという。
そういえば以前、杉並のゲルンジー駐車場の記事(2005/3/13)を書くときにWEBで検索をした所、“昭和7年にゲルンジー牧場の跡地に淀橋区役所ができた”という、新宿にもゲルンジー牧場があったことを伝える記事に当たったのを思い出した(新宿区町会連合会のHP「柏木地区の紹介」)。その頃まではまだ新宿にものどかな景色があったようだ。淀橋区は昭和22年に四谷区、牛込区と合併して新宿区となった区で、区役所は柏木5丁目1000番にあったそうだ。今は、淀橋も柏木もなくなってしまった。
のんびりと牛が草をはむ牧場のイメージから、現在の新宿のイメージはかなり遠い。古い地名が整理されるのと一緒に、そこに付随していた歴史や文化の記憶も消されていくのだろうか。
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